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VOL12: 喜界島で幻のウグイス発見! (H20.7.23)



80年以上も隠れ続けた、レッドリストからの復活!!


 最近、喜界島で絶滅したと思われていたダイトウウグイスが発見されました。発見したのは国立科学博物館附属自然教育園・濱尾章二研究主幹らのグループで、2008年5月に巣及び卵の発見、撮影に成功しました。このウグイスは1922年、南大東島で初めて確認された以来、80年以上も人目につく事がありませんでしたが、2002年に京都大学の梶田学氏らによって沖縄県、沖縄本島に生息するウグイスの中にダイトウウグイスと特徴が一致する個体がいることが指摘され、その後、琉球列島のいくつかの島に生息してるらしいという情報はありましたが、営巣状況まで確認したのは今回が初めてで、これにより正式に繁殖している事が確認されました。
 
 結論から言うと、絶滅する事無く南西諸島にずっと生息していたのですが、何故これほどまでに見つからなかったのかというと、ウグイス自体が臆病で人間の接近できない藪の中に巣を作る習性がある事と、これまで南西諸島には亜種とみられるウグイスは灰色のリュウキュウウグイスのみと思われていたのですが、どうやらこれは本州以北で繁殖するカラフトウグイス、もしくは亜種ウグイスが、越冬のため琉球列島へ渡ってきており、それが元々生息しているリュウキュウウグイスだと認識され、その影に隠れて赤褐色のダイトウウグイスが発見されなかったからだと考えられています。この説も、最近の調査でわかってきました。
 
 ウグイス自体も故意に隠れていたというわけではなく、喜界島が豊かな自然の宝庫であると同時に、ハブなどの蛇が全く居ないという事が大きな理由かもしれません。 喜界島というところは人間にも鳥にも過ごしやすい楽園なのかもしれませんね。良く頑張った生命力に乾杯!!


◆参考ページ : 喜界島町公式ページ 広報喜界島6月号
国立科学博物館
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