
ラム酒を製造している会社です
(※喜界島酒造では製造しておりません)




南海日日新聞掲載分 |

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    (其之37)

【日本式カクテル 電氣ブラン】
日本人が良く飲む日本風カクテルといえば「酎ハイ」です。 酎ハイと言えば、焼酎ハイボールの略で、焼酎をソーダ水で割ったものを指します。それに梅やレモン、カボスなどの果実や、フルーツのエキスを加えた酎ハイが出回っています。
日本にカクテルが上陸したのは明治時代です。浅草に開業した「神谷バー」の創業者、神谷伝兵衛は居酒屋を経営していましたが、1880年頃から洋酒の輸入販売を始め、やがてブランデーを売るため、1882年(明治13年)からブランデー、ジン、ワイン、キュラソー、秘伝の薬草を混ぜたカクテルを販売し始めました。
当時は日本酒全盛の時代で、ブランデーとジンの強い味わいは新鮮であり、ハイカラな味わいが評判となりました。そのしびれるような感覚が、当時まだ珍しく、文明開化の象徴でもあった電気になぞらえ「電氣ブラン」(※ブランはブランデーの略)と呼ばれるようになりました。
当時の浅草は映画館などが誕生し、ハイカラな娯楽の街となっており、休日を楽しむ人々が神谷バーにもおしかけました。明治・大正期の文豪達もそれに含まれ、永井荷風、石川啄木、谷崎潤一郎などもバーに訪れており、作品の中に神谷バーと電氣ブランの語句が度々登場しております。
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