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VOL19:奄美地方に伝わる伝説 (H21.4.10)
 
 奄美地方には昔から変わった伝説や逸話がたくさんあります。それは海を渡ってきたものもあれば、島独特の世界観、思想がもとになっているものもあります。昔の島の暮らしは物資が少ないうえ、台風や水不足など自然環境に大きく影響され、本土の生活と比べると暮らしにくく大変なものでした。それゆえ自然を司る神々や精霊など崇めることで心のよりどころを求め、信仰が人々の生活に大きく関わるようになったと考えられます。そして年月を経て様々な伝説、思想、文化が生まれました。今回は奄美地方に伝わる独特な伝説、逸話等をいくつか紹介してみます。
ネリヤカナヤ

遥か遠くの東の海の彼方、または海の底や地の底にあるといわれている世界(楽園)です。このネリヤとは竜宮を意味しています。奄美のノロ(祝女)がうたう神歌に「シビ(宝貝)が陸にあがって、稲の実になる」というのがありますが、奄美地方ではサトウキビの伝来などもこれにあたるのかもしれません。またネリヤカナヤは自然の恵みがもたらされるというだけではなく、人が産まれる時、そこから魂がやってきて、死ぬ時に魂もそこへ帰る場所とも考えられています。この思想は沖縄の「ニライカナイ」と全く同じです。
ケンムン


喜界島・沖永良部島・与論島ではあまり語り継がれていませんが、奄美大島・加計呂麻島・徳之島などでは有名な妖怪です。赤子が産声を上げるとケンムンが来て「ヤンハツ(運命)」を打つといわれています。その運命を変えるには、ケンムンより先に、地炉に火箸を突き刺して、「モモートードー(百才まで)、モモートードー」と言わねばならないそうです。

◆(身体的特徴)
体型は小さな子供のようで、顔つきは犬、猫、猿に似ており、目は赤く鋭い目つきで口は尖っている。髪は黒または赤のおかっぱ頭で、頭には河童のように皿があり、その皿には油(または水が入っている。肌は赤みがかった色で、全身に猿のような体毛がある。左右の腕が体内で繋がっており、片方の腕を引っ張るとそのままもう1本の腕ごと抜けてしまう。これでわかるように本土の河童と共通点があるようです。

◆(好きなもの)
食べ物では魚や貝が好きで、特に魚の目玉が好きだと言われている。
人と相撲を取るのが好きで、何度も挑んでくる。

◆(嫌いなこと)
悪口を言われること。

◆(住んでいるところ)
ガジュマルやアコウの老木。

ケンムン遊び・・・鬼ごっこの鬼が、赤い帽子と着物を着てケンムンみたいな格好で追いかけまわす。
喜界島のウニガマ(鬼穴)


喜界島の早町の民宿の裏山に「人喰い鬼」が棲んでいたという横穴があります。ある日、島人が中を覗いてみると大鍋の中に人間の手や足がありました。島人は驚いてお坊様に知らせ、坊様がその男(鬼)に「人間は食べるものではない」と諭したところ、それ以来食べなくなったそうです。その男(鬼)とは南方から海を渡ってきたと言われています。
ヨリムン(寄り物)


喜界島北部の志戸桶海岸は海からの漂着物が多いところです。海岸は石ころだらけで海水浴には向きません。時化の時はかなり波が荒くなる海岸です。昔はこの海岸に打ち上げられる漂着物(難破船の残骸、流木や椰子の実など)は島民達の生活の糧になっており、島民達はその物資を神様からの贈り物だと思っていました。ただし、海岸に真っ直ぐに打ち上げられた流木だけは神様が乗って来たものだから拾ってはいけないと言われていたそうです。
マブリ(霊魂)


島唄でもよく使われる言葉で、魂(霊魂)を指します。島ではマブリのことを信じている人がたくさんいます。マブリには「生きマブリ」と「死にマブリ」があり、生きマブリは幼児から抜け出る場合が多いといわれてます。その時はユタ(霊媒師、シャーマン)を呼んでマブリツケ(魂込め)を行います。「死にマブリ」はグショ(あの世、後世)にいるのですが、時々、生きマブリを誘いにくるらしく、人はそれを怖れます。ユタにはハベラ(蝶)の姿に映ると言われています。人はマブリを1個だけではなく複数個持っているらしく、死ぬ際にはそれが飛び立つとされています。その時に近親者は「ムドゥトゥー」(戻って来い!)と庭に向かって大声で叫び、庭の人はさらに屋根の上の人に叫び、屋根の人は南の海に向かって叫ぶそうです。
 
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